IKKOさんの秘密
洋服には毎年流行があります。
バブルの頃は大きな肩パッドの入ったスーツが流行りました(懐かしい😌)。
着物にも流行はありますが、洋服のように目まぐるしくはないので、SDGsが叫ばれる今の時代にとても合っている衣服だと思っています。
着物は洋服と違って基本の形が同じです。ですが、着かたひとつで色々な見せ方ができます。
例えば…
着物は撫で肩の人のほうが似合うと言われます。
とはいえ体型は人によって様々ですから、必ずしも着物が似合う体型の人ばかりではないはず。
美容家のIKKOさん
着物姿が印象的ですね。
彼女(?)は男性なので、しっかりとした骨格をされていますが、着物姿は撫で肩で女らしく見えませんか?
あの方の衿の合わせ方、独特ですよね。
左右にすごく開けて、首の付け根を露わにされています。
これ、普通の女性がやったら下品になると思うのですが、IKKOさんだと不思議と似合って見えます。
それによって肩幅が狭く見え、首の太さも気にならず、はんなりと見えます。
肩幅も上背もあるIKKOさんを、如何に着物美人に見せるか、着付け師の腕の見せどころ、といった感じでしょうか。
標準体型の日本人女性なら、あそこまでやる必要はないですが、いかり肩の方は首の横を開け気味に着ることで、撫で肩に見せることができます。
やり過ぎ注意ですけどね😅
というわけで、トルソーに着せて比較してみました。
和装用のトルソーなので理想体型に作られていますから、普通に着ても決していかり肩ではないのですが、IKKOさん風にしたら、さらに撫で肩に見えます。
分かりやすいように大げさに差をつけてみました。
繰り返しますが、やり過ぎると下品になりますので要注意です😁
ちなみに、IKKOさん風のほうは、必然的に衣紋も大きく抜くことになります。
半衿の模様の位置を比べると、その差が感じられるかと思います。
着る人の体型に合わせて立体的に作る洋服に対して、平面の布を身体に沿わせて着付ける着物。
様々な体型に順応できる懐の深い衣服。
とても日本的だなぁと思います。

